真っ赤な唇(1) |
幽霊の怖い話 File.47 |
ネットより転載 |
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関東の某所に、旧赤線地帯として有名な町が在った。 「在った」と過去形なのは、その町にあった売春街は数年前に行政の手によって完全に壊滅し、 終戦から半世紀以上の歴史に幕を下ろしたからだ。 私はその地域にある某大学に通っていたが、卒業後、家業を継ぐために実家に戻って数年が経過していた。 事件は、大学の同期と同窓会兼ツーリングクラブのミーティングで集まった時に起こった。 私は長めに休暇が取れたので、同窓会の開催日よりも早目に上京し、当地に住む友人宅に逗留していた。 そして、当地に住むもう一人の悪友と3人で問題の売春街に繰り出す事になった。 期待に胸と股間を膨らませた我々3人は、売春街の外れの私鉄のガード下にバイクを停めると、 遊び相手の女の子を物色する為に街を徘徊して回った。 壊滅前のその町は、燃え尽きる蝋燭の最後の輝きのように、凄まじいばかりの活況だった。 所謂「裏風俗」であるのに、まるで縁日か初詣のような人出。 飾り窓?に立っている女の子も、中国人、タイ人、台湾人、ロシア、コロンビアなど、 国籍・人種も様々でバラエティに富んでいた。 街に着いたのは午後10時過ぎだったと思う。 あまりの人の多さに、我々は終電の時間まで食事をしたり、店の娘を冷やかしたりして時間を潰した。 徘徊している時に妙に気になる娘がいた。 メインストリートから川側に一本外れた通りのコインパーキングの横の店にその娘は立っていた。 白いキャミソールを着た色白の黒髪の娘。 余り化粧気はなく、目が合うとニコッと微笑むだけだったが、 キツ目の化粧で激しく客寄せの声を掛けてくる女達の中では却って目に付いた。 やがて終電の時間が過ぎ、人通りも少なくなった。 (それでも結構な人数が歩いていたが) そこで、そろそろ行きますかということになった。 友人の一人が私に 「どの子にするか決めた?」 と聞いたので、 「コインパーキングの横の店にいた白いキャミの子にするわ」 と答えた。 もう一人の友人は、「そんな子いたっけ?」といった感じだった。 「俺、ロシア」 「俺はコの字の所にいたあやや似の子」 「それじゃあ皆、健闘を祈る。地雷を踏んでも泣かない。 終わったら川の向こうのミニストップで待ち合わせな!」 そう言うと、我々はそれぞれ思い思いの女のいる店に向かって分かれた。 目的の店に着くと目当ての白いキャミの子はいなくて、赤い服を着た工藤静香似の髪の長い女が立っていた。 私は女に「白い服の子は?」と聞いた。 「えー、この店私一人だよ。今店を開けたところだから見間違いじゃない? お兄さん遊ぼうよー、今ならサービスするからさー」 他にめぼしい女はいなかったし、待ち合わせがあるので新しく物色する時間もないので、その店に上がる事にした。 店を開けたばかりというのは本当らしく、女は「ちょっと待ってて」と言って、2階に用意のために上がって行った。 カウンターで女の出してくれたウーロン茶を飲みながら待っていると、2階から女が「どうぞ」と声を掛けてきた。 階段の前で靴を脱いで、暗くて狭い階段を1段昇った。 その瞬間、全身の毛が逆立つような悪寒が足元からぞわぁっと上ってきた。 初風俗で緊張しているのかな?とも思ったが、階段を一段昇る度に嫌な感じは強くなった。 部屋の前に着くと、およそ霊感と言うものに縁がない私にも分るくらいに、部屋からは嫌な空気が流れ出ていた。 全開にされたクーラーの冷気とは全く違う質の冷たさを感じた。 ・・・やばい! しかし、ここまで来て引き返す訳にもいかず、私は部屋に足を踏み入れた。 足を踏み入れた瞬間、体が重くなり下に引っ張られるような感覚と、ピキピキという軋みのような音が耳元で聞こえた。 冷たい汗がぞわっと出てきたが、私は女に諭吉を1人引き渡して、されるがまま服を脱いだ。 部屋は薄汚れた和室で、壁の下半分は鏡張りになっていた。 女は手コキしながら私の乳首をチロチロしばらく舐め続けると、下へ下へと舌を這わせ、そのままフェラを始めた。 う、うまい! 私の息子が完全にオッキすると、口でゴムを嵌めてその上に跨った。 女は騎乗位で巧みに腰を使い、演技臭い喘ぎ声を出した。 突き上げながら女の乳を揉んでいると、視界の外、女の背後に何かが動いたような気がした。 私はビクッとなり、視線を女の顔へとうつした。 女は「上になる?」と言ってきた。 私は今度は正常位で腰を振った。 腰を使っていると、不意に髪の毛か何かで背中をなぞられる感覚がした。 恐る恐る背後を見たが何もいない。 しかし、視線を正面に向け、鏡を見た瞬間、確かに見た。 背後に青白い女の顔を! 私は恐怖で固まって目の前の女にしがみ付いた。 こわい!こわい!助けて! 真っ赤な唇(2) ★→この怖い話を評価する |
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