関東の某病院 |
本当にあった怖い話 File.162 |
投稿者 TOL 様 |
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これは、10年程前に私が神奈川県のとある病院で体験した話です。 当時、私の弟がその病院に入院をしており、その日は、 私と私の母と2人の子供たちでお見舞いに来ていました。 子供たちが早くに飽きてしまったので、ナースステーション傍の談話スペースで遊ばせていました。 遊ばせると言っても、大声で騒いだりもできなかったので、 母が屋上で遊ばせてくれることになり、私は病室に残りました。 それから暫くして、私は子供たちの様子を見に屋上へ向かいました。 病室のある階から屋上へは、 従業員用の小さなエレベーターしかなかった様なので一人階段で向かうことにしました。 上り始めると妙な「違和感」を感じ、それを無視することはできませんでした。 一歩一歩足を進めると、その「違和感」が次第に姿を現しました。 大きな絵が踊り場の壁いっぱいを覆い尽くしていたのです。 私「なんでこんな所に・・・」 その絵には、胸から上の真っ白な少女が寂しげに描かれているのですが、 その構図がさらに気味悪さを強調していました。 少女の背景は真っ赤に塗り潰されており、余白が多く、 ズームインするように少女だけ手前に描かれ、今にも絵から出てきそうな、そんな構図だったのです。 私は一瞬固まってしまい、絵から目を逸らすことができませんでしたが、 恐怖を噛み殺しさらに歩を進めました。 屋上に近付くに連れ、何とも形容し難い嫌な空気が濃くなって行くのを感じ、 それ以上はなかなか進むことができませんでした。 まるで、体が本能的に拒絶している様でした。 しかし屋上へはそこから行くしかなく、その先にある子供たちと母の姿を信じて、 意を決して屋上に辿り着くことができました。 母は私よりも霊感がある人なので、このことを話してみたのですが、 返ってきた言葉に再び背筋が凍りつきました。 母「やっぱり、あんたも感じる?」 そして、さらに続けました。 それは、今から4〜5年前。私が20歳の時のこと。 その時もまた、弟が同じ病院に入院していました。 弟が居る部屋は別館の6階にあるのですが、 そこに行くには本館のロビーからエレベーターに乗り6Fまで行き、連絡通路を通って行くしかありません。 母はその日も弟の様子を見る為に病院に行きました。 そして、いつもの様に本館のエレベーターに向かいボタンを押しました。 4F ↓ 3F ↓ 2F ↓ スーッとエレベーターが下りてきました。 1F チーンという音とともに扉が開きます。誰も乗っていません。 中に入り、いつもの様にボタンを押します。 すると、エレベーターが無機質に動き始めました。 母「それでね、よく覚えてないんだけど、気付いたら霊安室の前に居たのよ。」 そう言うのです。 弟のいる病室は6F、霊安室は地下にあり、エレベーターのボタンを押し間違えるはずもありません。 母が言うには、 エレベーターに乗る時から霊安室の前に居ると認識するまでの間の記憶が無いそうです。 その話をした後で母は、 母「疲れてたからかしら?」 なんて言って笑っていましたが、それから数年後となる今回の件で、 私の中では「何か」が確信に変わった様に思いました。 ★→この怖い話を評価する |
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